解説

聖書の最大のテーマの一つ。聖書に登場する主なる神様は、罪を嫌い徹底的に裁く義の神様であると同時に、私たちを無償で愛して下さる愛の神様として描かれています。聖書全体を通して、「愛」という言葉は多く現れ、神様の愛がどんなものであるか明確に表現するとともに、私たち人間が神様を愛し、また互いに愛し合うように命じられています。

ギリシャ語では愛は主に4種類に分類されます。

  1. エロス:本能的な愛。肉体的な愛、主に男女関係の愛、見返りを求める愛。
  2. フィリア:友情愛。友達、同郷、同邦のような連帯感の愛。
  3. ストルゲ:親子愛。親子関係の愛、師弟関係の愛。
  4. アガペー:神様の愛。無条件の愛、見返りを求めない愛。

このうち、キリスト教の愛は4番目のアガペー、神様の愛をさします。
聖書では、神様ご自身が愛であると書かれています。

愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです。(Ⅰヨハネ4:8)

Ⅰコリント13章では愛について言及されており、愛がどんなものであるか明確に表現し、愛が最も大きなものであると書かれています。

愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。不義を喜ばず、真実を喜ぶ。すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。(Ⅰコリント13:4-7)
それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。(Ⅰコリント13:13)

私たちの罪を贖うためにイエス・キリストが十字架にかけられ血を流し死なれたことで、神様は私たちに対する愛を示されました。

しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。(ローマ5:8)

神様の愛は非常に強いものであり、どんなものをもってしても、その愛を断ち切ることはできません。

わたしは確信しています。死も、命も、天使も、支配するものも、現在のものも、未来のものも、力あるものも、高い所にいるものも、低い所にいるものも、他のどんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのです。(ローマ8:38-39)

旧約聖書でソロモンは、愛は死をのりこえるほど強いものであると言っています。

愛は死のように強く 熱情は陰府のように酷い。火花を散らして燃える炎。大水も愛を消すことはできない 洪水もそれを押し流すことはできない。愛を支配しようと 財宝などを差し出す人があれば その人は必ずさげすまれる。(雅歌8:6-7)
Q&A

Q1:
愛とは何ですか?
A1:
過去から現在に至るまで、人類があらゆる文学、哲学、宗教、道徳などを通して答えを求め続けてきた非常に重要で究極的な質問です。聖書では、愛とは神様の本質であり、見返りを求めずに無償で相手に尽くすものであり、忍耐、謙遜、信仰を伴うものであるこが明確に書かれています。

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