異端

解説

正統なキリスト教と似ていますが、実際は正当なキリスト教教義とは全く異なる教えを信条とする教派、団体のことをキリスト教の異端と呼んでいます。異端は独自の教理を持っており、聖書の教理を基としながら全く別の教理を構成している場合が多いです。

一般的に異端には以下のような特徴があります。
・聖書以外の書物も使用する。
・イエス・キリスト以外に神(崇拝対象)が存在する。
・神の三位一体説を認めない。
異端は、イエス・キリストの神性および救世主としての存在を否定し、創始者を救世主と定めることが一般的です。異端はキリスト教を知らない人たちや教会に所属していない人たちよりもむしろ、正統的な教会の信徒たちを伝道の対象とします。異端では徹底的な訓練養育プログラムがありそこで生活を続けるためには、会社も学校も辞めて完全にその活動に人生の全てを費やす場合が多く見受けられます。

異端には下記のようなものがあります。

1. 末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)
1830年にアメリカ合衆国ニューヨーク州でジョセフ・スミス・ジュニアにより創設。ソルトレーク市を本部とし、全世界で会員数は約1200万人。聖書以外にモルモン書を使用します。神の三位一体説を認めません。独自の戒律が存在します。

2. エホバの証人(ものみの塔聖書冊子協会)
1870年にチャールズ・テイズ・ラッセルが創設したが、混乱状態を経た後、1931年にエホバの証人という名前に改称。全世界で会員数は約600万人。イエス・キリストを神と認めず復活も信じません。家から家への宣教を活動の主体とし、世俗的な内容を極度に拒否します。

3. 統一教会(世界基督教統一神霊協会)
1954年に韓国の牧師・文鮮明により創設。全世界で会員数は多数、関連企業多数。イエス・キリストの復活を完全な救済と認めず、文鮮明が真の救世主メシヤであると教えます。聖書以外に「原理講論」を使用します。合同結婚式、霊感商法などでよく知られています。日本では原理教とも呼ばれ大学に支部が存在します。

他に、韓国を中心に下記のような異端が存在します。

4. 新天地(マンヒ教)
イ・マンヒが韓国にて創設。韓国だけで55000人以上の会員がいます。イ・マンヒが救世主であり再臨の主であると説いています。

5. ギルチャ教(神様の教会)
アンサンホンが韓国にて創設。韓国だけで10万人以上の会員がいるといわれています。1985年にアンサンホンが死亡し、その後、チャンギルチャ(女性)が指導者となり、母なる神様と言われています。

6. 救い派
喜びの知らせ宣教会はパク・オクスにより、新しい命宣教会はイ・ヨハンにより始められました。救い派は自分自身の罪を認めておらず悔い改めは必要ないと説いています。

コラム

異端に惑わされないためには
異端はノンクリスチャンよりもクリスチャンを狙って伝道します。あいまいな信仰を持っている人や、信仰に確信がない人を狙い、不安にさせ自分たちの教理のほうが正しいといって間違った道に引きずりこみます。
このような異端に惑わされないためには、次のような対策が必要となってきます。

・救いの確信を持つこと:自分はイエス・キリストの十字架の血潮により過去・現在・未来のすべての罪が赦され永遠の命を得ていることに確信を持って下さい。

・自分の教会の聖書勉強に参加し、他の聖書勉強に参加しないこと:異端は必ず聖書勉強を通して人を間違った教えで洗脳します。自分が通っている教会の聖書勉強に積極的に参加して正しい聖書の解釈を学ぶとともに、他の主催がよくわからない団体の聖書勉強には参加しないようにして下さい。ただし、もちろん、担当の牧師先生の紹介や勧めがあって参加する場合は別です。

・異端を信仰する人とは交友しないこと:どんなに自分が強く影響されない自信があったとしても、異端を信仰する人と交際関係を持つと、次第に影響されてやがて洗脳されてしまうケースが多くあります。最初から交友関係を断り決して近づかないことが懸命です。

・異端に対する知識をある程度持つこと:どんな異端があり、どんな教理でどんな伝道をしているか、事前に知っておくことで惑わされることを防ぎます。ただし、あまり深く異端を研究しすぎて、かえって惑わされたり、あるいは、時間を無駄にしないようにして下さい。真実なる聖書の勉強に力と時間を注ぐことが、偽物を見分ける近道です。

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