召命

解説

神の恵みによって神に呼び出されること。伝道者としての使命を与えられること。現代において「召命を受ける」と言う場合には、牧師あるいは伝道者となって一生涯を神様の働きのためにささげる使命が与えられることを一般的にさします。

聖書において、神に仕え神のために働く者は、自ら望んで行うようになるのではなく、神様から召命を受けて行うようになります。召命は自らの仕事に一生懸命に専念しているときに受けます。代表的な人物としてモーセ、パウロがあげられます。

旧約聖書で、モーセはエジプトの王宮から逃げ出した後、ミディアンの祭司であるエトロに仕え40年間ひたすら羊飼いの仕事に専念しました。年齢は80歳となりもはや彼の人生には何も残っていないと思える段階で、神は彼を召し出しエジプトからイスラエルの民を脱出させる大きな仕事を任せました。(出エジプト記3章)

また、新約聖書で、パウロは神を熱心に信仰する信徒でしたが、イエス・キリストが真の救い主であることを知らず、はじめイエスを信じるクリスチャンを徹底的に迫害していました。彼なりに一生懸命に神様に仕えようとしていたのでしょう。あるとき、ダマスコに行く途中で目が見えなくなり神様からの声を聞いて回心し、イエス・キリストを世界中に伝える大きな使命を与えられます。(使徒言行録9章)

召命の概念は一般的な信徒にも当てはまります。クリスチャンは自らの力や望みによってイエス・キリストを信じてクリスチャンになったのではなく、神様の恵みによって信じることができるようにしていただきクリスチャンとなります。

事実、あなたがたは、恵みにより、信仰によって救われました。このことは、自らの力によるのではなく、神の賜物です。行いによるのではありません。それは、だれも誇ることがないためなのです。(エフェソ2:8-9)

よって、もしある人がイエス・キリストを信じ救われたい場合には、何かを行って努力したり信じようと念じたりするのではなく、謙遜な心で神様が信仰を与えて下さるように祈り求めることが必要となります。

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