アブラハム

解説

テラの息子として生まれました。いくつかの罪を犯しましたが、生涯を通して神様に従順し、信仰をもって息子イサクを神様にささげたことで「信仰の父」と呼ばれるようになりました。

アブラハムの生涯はユーフラテス川沿いのウルという町から始まります。神様はアブラハムに「あなたは生まれ故郷父の家を離れて、私が示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福しあなたの名を高める」と言われました。彼は神様との約束を信じて、家畜の群れを伴い、実に数百キロ離れたハランへ移り、その後もカナンの地まで旅を続けました。彼は行くところすべてにおいて祭壇を築き、神を礼拝しました。しかし同時に、絶え間ない危機に直面し、過ちも犯すのです。飢饉の時には自分の妻であるサラをエジプトの王に渡してしまったり、また、妻のサラがまだ不妊であった時に、アブラハムはサラの女奴隷であるハガルによってイシュマエルという男の子をえてしまうのです。

このような危機に直面しながらも、神様はアブラハムを守り、導き約束通りに妻サラとの間にイサクを与え、その信仰を成長させるのです。

そしてアブラハムの信仰を試す最後の試練が与えられました。それは自分の息子であるイサクをモリヤ山で神様への焼き尽くす献げものとすることでした。アブラハムは、神が人を死者の中から生き返らせることもおできになると信じ、神様の献げ者として自分の愛する一人息子を献げようとしました。その時、天からの主の御使いがアブラハムに「その子に手を下すな。何もしてはならない。あなたが神を畏れる者であることが、今、分かったからだ。あなたは、自分の一人子である息子すら、私にささげることを惜しまなかった。」と伝え、その信仰の故に神様はアブラハムを祝福しました。彼は「信仰の父」と呼ばれるほど偉大な信仰者となりました。

神は命じられた。「あなたの息子、あなたの愛する独り子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。わたしが命じる山の一つに登り、彼を焼き尽くす献げ物としてささげなさい。」(創世記22:2)
主の御使いは、再び天からアブラハムに呼びかけた。御使いは言った。「わたしは自らにかけて誓う、と主は言われる。あなたがこの事を行い、自分の独り子である息子すら惜しまなかったので、あなたを豊かに祝福し、あなたの子孫を天の星のように、海辺の砂のように増やそう。あなたの子孫は敵の城門を勝ち取る。地上の諸国民はすべて、あなたの子孫によって祝福を得る。あなたがわたしの声に聞き従ったからである。」(創世記22:15-18)

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